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丹下憲孝
今回、石川県主催の国際会議のモデレーターの大役を仰せつかり、大変嬉しくもあり、又身の引き締まる思いでもあります。学生時代の10年間を海外で過ごし、その後も国内外を半々の割合で活動しております私にとって、常日頃残念に思っている事があります。それは、日本にはそれぞれの地域に、素晴らしい文化的かつ伝統的所産が有るにもかかわらず、海外のみならず国内でもあまり知られていない事です。場合によっては、海外では良く知られているのに国内ではあまり知られていないものすらあります。石川県は、後世に継承されるべき、そして広く世界に伝えられるべき多くのものを有しておられます。昨今の時代背景の中、政治・経済からなる国際交流は、それだけでは機能していないように思われます。やはりこれからは、文化や伝統的な芸術など、人の感情に訴えるものを通した交流こそが「真の交流」となるのではないでしょうか。ILLF2010を通じて世界との新しい交流が生まれ、それらが広く世界に伝えられる事を願って止みません。今回のプロジェクトを成功裏に終わらせられるよう私も微力を尽くさせていただく所存です。
プロフィール
丹下憲孝(株式会社丹下都市建築設計 代表取締役社長)
1958年東京都に生まれる。1973年学習院中等科卒業、1973年から1977年までスイスの全寮制高校LE ROSEYに学ぶ。1981年ハーバード大学視覚環境学、エンジニアリング、応用科学卒業後、1985年ハーバード大学大学院建築学専門課程修了。 20代はじめの夏、父丹下健三とともに30年来プロジェクトが続いていたボローニャへの 出張に同行した折、建築家になる意思を初めて伝え、進路を決定する。1985年帰国し、丹下健三・都市・建築設計研究所に入所。1985年から1986年まで建設省に出向後、1987年同社取締役、1988年同社取締役副社長、1997年同社代表取締役社長を歴任。丹下健三が2002年9月4日89歳になり第一線を退く決意をし、設計業務の最高責任者を丹下憲孝とした事を機に、2003年1月これからの時代にふさわしい新しい体制で設計活動を行うべく丹下都市建築設計の代表取締役社長に就任し、その活動を本格化させた。主な作品に、アメリカ医師会本部ビル、フジテレビ本社ビル、東京ドームホテル、BMWイタリア本社ビル、上海銀行本社ビル、財団法人癌研究会有明病院、サルヴァトーレ・フェラガモ・フラッグシップショップ、モード学園コクーンタワーなど
写真:(c) 上田義彦







